高温多湿のという悪条件で千数百年もの歳月を経て今なお現存する日本最古の木造建造物。それが奈良の正倉院です。
この長寿の秘密は高床式で、床下に常に乾いた空気が流れ、 地面の湿気を防ぐことによって木材の腐朽菌の活動も抑制しているからといえます。
この様に、古来から木造建造物では床下の環境づくりに工夫がされてきました。
現在の住宅建築は、床下にはコンクリート土台による布基礎工法が一般的に用いられていて換気口が設けられていますが、換気口だけでは風通しが十分だとはいえません。さらに、近年、断熱材や冷暖房によって結露が発生しやすく、地面からの湿気の上昇と共に湿気が床に溜まりやすい条件になっています。この様に風通しの悪い現在の住宅状況を改善するには、まず床下に常に乾いた空気を流すことが大切になります。
即ち、湿気の多い土壌では、木材の腐朽や虫害による木材の食害等が発生しやすく、家の耐久性そのものに悪影響を与え、家の寿命を短くしています。
わが国の高温多湿の気候風土にあっては、木造建築物における耐久性の確保や外壁内部等の防腐措置等による家屋自体の保存性を維持することがいかに大切な事柄かは申し上げるまでもありません。各種の統計によりますと毎年、新築住宅戸数の約20%に相当する、木造建築物が除却されているといわれ、その内、約5%が直接、自然災害によるもので、残りのものは、傷み方が著しいといわれています。
除却されています家屋の多くは、木材自体に発生する腐朽菌や衛生害虫であるシロアリ等による害に起因することを考えますと、木材の腐朽が日々促進され、それらが長期に亘って進行した結果、除却せざるを得ない状態なっているといっても過言ではありません。
弊社では、こうした家屋の寿命に影響を与えている因子について、ご家庭ごとに綿密に原因を調査させて戴き、より快適な生活と貴重な財産をお守りするための基本となります防腐、防蟻、防虫処理等を行なわせて戴くのはもとより、木造家屋にとっての最も大切な基礎部分について特に発生している湿度を強制排気により取除き、更に、空気の流れをよくするための床下換気装置(床下換気扇、撹拌送風機器)等の設置、加えて、土壌改良のための床下調湿剤の撒布等による床下の防湿を図ります。
これら施工に当りましては、私共が今日迄、培いました技術と経験を十分に活かし、皆様へ「快適な暮らしと安心」をお届けするべく努めております。